最近少々お堅い案件で、文章の字下げ(インデント)について考えるタイミングがありましたので、このタイミングに少し調べてみました。
字下げについて考えた
きちんとしたクライアントさん程(特に出版関係など)いただくテキストが段落ごとに字下げされており、先方からも『字下げして欲しいのだがウェブに詳しく無いので。。。』と言われたことがきっかけ。
私としては、過去案件でテキストを字下げをしたことがなかったことと、適当なことは言えないので実際はどういうことになっているか気になって調べてみました。
結論、字下げの必要はない
結論として、ウェブで字下げの必要はない。ということ。
もちろん決まりもないので自由ではあります。
字下げは日本語文章の基本
段落の始まりに字下げ(インデント)するというのは作文などで使われている文章のルールではあります。
しかし、これは、紙に書くときに使われている手法であり、ウェブでは不必要。
そして何より読みづらい。。
一番重要なことは何か?
それは見る人が読みやすいかどうか。
そう考えると字下げは必要ないと思っております。
例えばこのような文章。
あのイーハトーヴォのすきとおった風、夏でも底に冷たさをもつ青いそら、うつくしい森で飾られたモリーオ市、郊外のぎらぎらひかる草の波。
またそのなかでいっしょになったたくさんのひとたち、ファゼーロとロザーロ、羊飼のミーロや、顔の赤いこどもたち、地主のテーモ、山猫博士のボーガント・デストゥパーゴなど、いまこの暗い巨きな石の建物のなかで考えていると、みんなむかし風のなつかしい青い幻燈のように思われます。では、わたくしはいつかの小さなみだしをつけながら、しずかにあの年のイーハトーヴォの五月から十月までを書きつけましょう。
(この文章よく見るな…と思った方、それはきっとフォントのサンプルですね。笑)
宮沢賢治の『ポラーノの広場』という小説の一文です。
脱線してしまったので、戻りますが、このように段落ごとに字下げするとウェブでは少々読みづらいです。
もっと改行や段落が多い場合は特に。
それでも段落が欲しい時
基本的に文章で<br>はあまり使わない方がいいとされています。
なので、段落ごとに<p>~</p>で囲うのが良いでしょう。
あのイーハトーヴォのすきとおった風、夏でも底に冷たさをもつ青いそら、うつくしい森で飾られたモリーオ市、郊外のぎらぎらひかる草の波。
またそのなかでいっしょになったたくさんのひとたち、ファゼーロとロザーロ、羊飼のミーロや、顔の赤いこどもたち、地主のテーモ、山猫博士のボーガント・デストゥパーゴなど、いまこの暗い巨きな石の建物のなかで考えていると、みんなむかし風のなつかしい青い幻燈のように思われます。では、わたくしはいつかの小さなみだしをつけながら、しずかにあの年のイーハトーヴォの五月から十月までを書きつけましょう。
HTML
<p style="margin-bottom: 1rem;">テキスト</p>
CSS
p{margin-bottom:1rem;}
等の指定で、
段落ごとに行間が入り、より読みやすくなります。
まとめ
字下げについては、受ける案件によっては考えることもないかもしれないですが、ウェブ制作をする上での知識の一つとして頭の片隅に置いておいて損はないのではないかと思いました。